ADEJ ADEXJAPAN 2025 マーメイドLALAH 講演内容 解説「ようこそ、“潜る”だけじゃない“魅せる”ダイビングの世界へ」〜マーメイドから広がる、子どもから大人までの“表現・映像・推し活”という新たな水中体験〜

ADEX Japan 2025 講演登壇
“潜る”だけじゃない、
“魅せる”マーメイドの世界
を語ってきました。
今回のテーマは、
「トレンド分析×マーメイド」
マーケティング視点から分析した、
• なぜ今、マーメイドが注目されるのか?
•マーメイドをする人の「気持ち」や「メリット」とは?
•魅せるために必要なスキルや表現力とは?
•得たスキルが日常や人生をどう豊かにするか?
“自己表現”が価値になる時代だからこそ、
海を舞台にしたマーメイド体験が、
多くの人の心を動かしていると感じています。
SNS分析官としての視点と、
マーメイドとしての実体験をかけあわせて
これからの「海と人の新しいつながり方」を伝えられたなら嬉しいです。
応援・ご来場いただいた皆様、
ありがとうございました!!
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皆さん、こんにちは。
マーメイドパフォーマー・水中モデル、そしてSNS分析官として活動しております、Lalahです。
これまで私は、世界の水族館でマーメイドショーに出演し、海の神秘や美しさを伝えてきました。
また水中モデルとして、企業広告やアート作品に出演し、“魅せる水中表現”を広げています。
さらにSNS分析官として、世の中のトレンドや共感文化の動きを調べ、日々の活動にも生かしています。
今日は「潜るだけじゃない、“魅せる”ダイビングの世界」というテーマで、
表現者として、そして分析者としての両方の視点からお話ししたいと思います。


今の時代、情報はあふれています。
ダイビングや海のことを知る機会は増えましたが、“知っている”だけでは人は動きません。
人が心を動かすのは、美しい映像や感情に触れた瞬間です。
SNSを見ても、拡散されているのは“心が動いたもの”。
つまり現代は「情報の時代」から「表現の時代」へ移り変わっています。
だからこそ、“魅せる”ことが大切なのです。
心に届く表現を通じてこそ、人は「やってみたい」「応援したい」と動き出すのです。

ダイビングといえば、スキューバやフリーダイビングを思い浮かべる方が多いでしょう。
スキューバは器材を使って安全に潜る技術、フリーは記録や限界に挑む競技です。
一方、私が取り組んでいるのは“魅せる”ことを目的にしたダイビング。
観客やカメラに向かって表現をし、物語や感情を伝えることに重きを置いています。
これは記録や競技ではなく、芸術やパフォーマンスに近い、新しいダイビングの形です。
これはスポーツでも記録でもなく、表現を軸にした新しい水中体験です。
◉ スキューバは「自然に触れる」こと自体が魅力だった時代
- 高度経済成長で「物」への欲求が満たされ、自然・癒しへの関心が高まった。
- 海外旅行の普及、沖縄ブームと共にレジャーとしてのダイビングが浸透。
- 「海を知る」「潜る体験」がメインで、表現よりも安全性と探索重視。
◉ フリーダイビングは「己との戦い」や「静寂」に価値を見出した時代
- スポーツ・アスリート文化が定着し、自己ベスト更新や集中力が評価される。
- ヨガ、マインドフルネスと同じく「内面と向き合う」活動として支持。
- SNSよりも内省型、記録主義的な傾向。
◉ マーメイドは「見せる」「憧れを体現」「共感されたい」時代
ダイビング未経験層、親子、コスプレ層、写真家など幅広い接点がある。
Z世代は“なりたい自分を演じる”文化が強く、コスプレ・VTuber・ライブ配信とも共通。
SNS・ショート動画時代の「映える」「応援したい」文化。


心理学的に見ると、マーメイドになる体験は「コスプレ」に似ています。
憧れの存在になりきることで自己投影が働き、理想の自分を体験することができます。
また、普段の自分にはない新しい姿を獲得する「自己拡張」の感覚も得られます。
水中でテールをまとい、髪が広がり、光に包まれる体験は、まるで“もう一人の自分”を生きる瞬間です。
さらに、その姿を写真や映像で残し、他者に見てもらうことで共感や称賛を得ることができます。
これは承認欲求を満たし、自己肯定感を高める力があります。
つまりマーメイドは、心理的にも人の心を豊かにする体験なのです。

アニメやゲームのキャラクターは、すでに世界観やビジュアルが決まっています。
そのため、コスプレをする時には「キャラクターのイメージに沿うこと」が求められます。
髪の色や衣装、性格まで、原作の再現が重要です。
でも、マーメイドは違います。
もともと物語や伝承から生まれた存在で、「正解」や「決まりきった姿」がありません。
だからこそ――
✨ 自分だけのマーメイドになれる
✨ 想像の中の世界を、自由に表現できる
✨ 髪の色も、尾びれの形も、性格さえも “自分で決めていい”
「マーメイドになること」は、
誰かになりきることではなく、”自分自身の物語を形にすること”。
それは、他の表現にはない、とても自由で創造的な体験です。

ここで欠かせないのが映像です。
私もご一緒したTowaieizoさんのUnderwater Cinematicsは、水中の世界をまるで映画のように表現する映像を制作されています。
その作品は、ただ美しいだけでなく、海の魅力を“物語”として伝える力を持っています。
私自身も、映像作品をきっかけに新しい人脈やプロジェクトにつながった経験があります。
映像は現場にいない人の心も動かし、憧れを生み出し、海やダイビングへの関心を広げます。
つまり「魅せるダイビング」は、その場にいる観客だけでなく、映像を通じて無限に広がる可能性を秘めているのです。

SNS分析官としての視点からも、魅せるダイビングは大きな力を持っています。
近年のSNSトレンドを見ると、Z世代を中心に「推し活」や「共感をシェアする行動」が強い影響力を持っています。
マーメイドの写真や映像は視覚的に魅力的で、SNSで拡散されやすいコンテンツです。
実際に私もSNSを通じてファンやコラボレーションが広がり、活動の幅が大きく広がりました。
つまり、“魅せる水中表現”はSNS時代の共感文化と非常に相性が良く、非ダイバー層にまでリーチできるのです。


魅せるダイビングのもう一つの価値は、年齢を問わず誰もが体験できる入口になることです。
私はMFIのキッズマーメイドインストラクターとして、2歳のお子さんからマーメイドを教えることができます。
小さな子どもがテールをつけて水に入ると、まるで別の存在になったかのように瞳を輝かせます。
それは単なる遊びではなく、子どもが海を好きになる最初の一歩であり、自己表現を育む教育的な体験でもあります。
親御さんにとっても、マーメイドは安全に楽しく「水慣れ」を進める方法であり、親子で一緒に楽しめる新しいアクティビティでもあります。つまり、マーメイドは子どもから大人まで、誰もが“海とつながる”ためのやさしい入口なのです。
私自身、インターナショナルスクールで育ち、イギリスに留学した経験があります。
そこで強く感じたのは、日本人には「自己表現」がまだ少ないということです。
海外では、言葉そのもの以上に、表情やボディランゲージで自分を伝える場面が多くあります。
今は翻訳機が進化し、言語の壁はどんどん低くなっています。
だからこそ重要なのは、どれだけ自分の感情や想いを表情や体で伝えられるかということです。
マーメイド体験は、子どもにとってその自己表現を育てる場になります。
水中で全身を使って物語を演じることは、表現力とコミュニケーション力を養う教育的な価値があるのです。

この「魅せる力」は、国際的にも評価されています。
私は、Miss Ocean World 2025に日本代表として参加し、世界4位に入賞しました。
この大会は水中の技術を競うものではなく、海の保護や文化をどう伝えるかを評価する国際的な舞台です。
多くのミスコンが「美」で審査するのも、単なる外見ではなく「美をどう表現し、人に伝えるか」が基準だからです。
人に伝える力がある人こそ、多くの心を動かし、クイーンに選ばれます。
マーメイドや水中モデルも同じです。
外見の美しさ以上に、人に海の魅力や物語を伝える力こそが大切なのです。

こうした魅せる体験は、出展者や業界にとっても価値を持ちます。
来場者が「やってみたい」と感じた時、その先には体験やギアへのニーズが生まれます。
SNSで広がった憧れが、新しい顧客層を生み、産業につながる。
ADEXが単なる展示会ではなく、「文化や共感を産業につなぐ場」となれば、出展者にとっても新たなチャンスになるはずです。

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